韓国に観光に来た日本人のAは帰国のため乗っていたタクシーの降車の途中で

​交通事故に遭いました。

個人タクシーの運転手Bがユーターンをして走行する車と衝突し,

​その車は停車中のタクシーを衝撃して

​乗客のAが大怪我をしました。

Aは日本で手術と診断を受け,Bに治療費を請求しましたが

​Bは‘韓国に観光に来て事故に遭ったのにどうして韓国で治療を受けずに

​日本で受けたのか,日本の治療費を認められない’って支給を拒否しました。

それでAは全国個人タクシー運送事業組合連合会に

​損害賠償請求の訴訟を提起しました。

被告(B)は原告(A)が日本人という特別な事情から発生した

​‘日本の高い医療費’は予想できない損害だと主張しました。

しかし‘被災した外国人が滞在期間が終了したら,自国に戻って治療を受ける’

​というのは、一般人も予想できるので予見可能性の条件が満たされます。

よって、Aが日本で支払った治療費は通常損害/特別損害の可否に関わらず

​賠償責任が認められます。

それに日本の診療費の制度である包括酬価制は

​韓国の診療費の制度の行為別報酬制に比べて一般的に費用がより少ない

という点で‘日本で治療を受けたせいで治療費が増額された’

​という被告の主張は反論されました。

むしろAが韓国で治療を受けた場合,

​宿泊費と通訳費などの追加費用が発生したのです。

また,タクシー乗り場で降車していたAは

​予見可能性と回避の可能性が全くなかったため

​Bが主張している過失が全然存在していませんでした。

​